HENRY COW/
IN PRAISE OF LEARNING
(1975)

1 WAR
2 LIVING IN THE HEART OF BEAST 
3 BEGINNING:THE LONG MARCH 
4 BEAUTIFUL AS THE MOONーTERRIBLE AS AN ARMY WITH BANNERS 
5 MORNING STAR
メンバーにバスーンとオーボエ担当がいて、ギターはヴァイオリンに持ち替えるし、キーボードはクラリネットも吹く、ロック的な構成じゃないんだけど、考え方や音に対する姿勢は実にロック的、プログレな人たちである。
自分は、この人たちは食わず嫌いでいろんなガイドブックに「この人たちこそ、プログレッシブな・・」みたいな表現があって、ファーストのLEG ENDを数年前に買ったけど、さっぱりわけがわからなかった。だから、ほったらかしていたんだが、このサードを聞いて考えが変わった。アヴァンギャルドな音がきらいな人は苦手と思うが、実に素晴らしいんである。
 この作品は、ヘンリーカウと同時期にヴァージンレコードを歩んできたスラップハッピーのアンソニー ムーア、ピーター プレグヴァド、ダグマー クラウゼと合体して作られたこの人たちのサードである。この前にヘンリーカウの面々がスラップハッピーのDESPERATE STRAIGHTSに参加し素晴らしい音を出している。(スラップハッピーはカサブランカムーンという名盤があるが、自分はこっちの方が好き)なかなか手に入らないので、この作品の次にロバートワイアットと競演したIN CONCERTSも聞けないままである。
 この作品の魅力ってなんだろう。スラップハッピーのダグマークラウゼの声の素晴らしさもあるのだが、それだとスラップハッピーそのものである。その後も素晴らしい作品を生み出し、どんどん新しい音を探し続けるフレッド フリス、クリス カトラー、ティム ホジキンソン、ジョン グリーヴスの確かな演奏力と構成力なんだろうか。初めはわけのわからない音として聞いていた音をなぜか知らないうちに何回も何回も聞いてしまう。知らないうちに虜になってしまった。

WAR

アンソニームーアとピーターブレグヴァドの作品で、ダグマークラウゼが「戦争がいかにして生まれた」という内容を挑発的に歌いこむ、スリリング流れが素晴らしい。

LIVING IN THE HEART OF BEAST
緻密に書き込まれた曲で、次々に表情を変えながら、ドラマティックに展開する。ダグマーの歌とラストのフレッドフリスのヴァイオリンを中心にした感動的な音である。16分ぐらいの曲なのだが、聞き飽きない、もっと深く聞き込む曲だと思う。
(2002年6月1日)